
なぜタバコは妊娠に悪影響を与えるの?
- 2013年07月26日 |
- Q&A |
こんにちは、WEB担当の堀士です。暑い日々が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
当院の田村秀子院長が携帯電話サイト「ルナルナ」の不妊治療バージョン「Umoo」にコラム掲載をしていることをご存知の方が少ないと思うので、ご紹介させて頂きます。
Umoo(ウモー)は「生みたい」を願う女性のため、まずは基礎体温や生理日を記録することで生理周期を把握してもらい、自分の身体を知ることから始めるサイトです。
詳細はこちらのサイトで確認することが出来ます。
http://pc.lnln.jp/PC/sister/index2.html
第1回目のコラムを下記に紹介致しますね。今ではすでに26回の連載に至っております。
◆ ◆ ◆
“初めまして、今回より担当をさせて頂きます田村秀子です。よろしくお願い致します。
私は京都で田村秀子婦人科を開院しており、毎日200人以上の妊娠を希望される
患者さんと接しております。いつもすべての患者さんとじっくりとお話をさせて頂きたいと思っているのですが、どうしても決まった時間内で平等に治療を進めていくには、1人当たりの時間が少なくなってしまい、肝心な事だけのお話になってしまいます。患者さんにとってはもっと基礎的な内容の質疑応答を望まれているケースも多いと思います。
そこで今回はUmooのコーナーを担当するにあたり、聞きたかったけど聞けないという基礎的な質問に対し、きちんと答えるという内容にさせて頂きました。
皆さまからの質問をお待ちしております。
本日の質問「なぜタバコは妊娠に悪影響を与えるの?」
クリニックに行くとタバコは止めた方が良いと言われますが、私はタバコが大好きです。出来る事なら止めたくありません。なぜ悪いのかの説明もなかったので聞きそびれてしまいました。教えて頂けますか?
<秀子先生の回答>
結論から言うとタバコは健康にも悪影響を与えるし、妊娠にも同様に悪影響を与えます。その理由は3つあります。
1つ目はタバコの煙の中に含まれる化学物質が身体に有害だということです。体中の細胞に傷をつけます。特に細胞分裂の盛んな卵巣や精巣に大きな影響が出ます。
2つ目にタバコは二酸化炭素が多いので血管を収縮させ、血流を悪くします。
3つ目に習慣性があるために無意識に吸い続けてしまうことです。この3つの影響を考えると止めた方が良いということになるのです。
実際にタバコの妊娠の影響については多くの論文が出ております。タバコは流産、子宮外妊娠のリスクを高めます。また、生まれてくる子供に対しても様々な影響を与える事も分かっています。それから、自分が吸っていなくてもパートナーが出した副流煙でも同じような悪影響が出る事も分かっています。タバコが美味しいという方はすでに習慣性が出来上がっている可能性があります。
禁煙については効果的に止められる良い薬もいくつか出てきていますので主治医に相談されると良いと思います。また、妊娠するにあたり、それぐらい禁煙すればカラダが回復するのかという事も分かっております。
約2ヶ月間禁煙を行うと体外受精の妊娠率が回復するとの文献も出ています。よって妊娠を希望されているのであれば、2~3ヶ月の禁煙を行い、治療に望まれると妊娠に望ましい状態に近づくとのこと。妊娠のためにも生まれてくる赤ちゃんのためにもベストを尽くしたいところですね。
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