田村秀子婦人科医院
田村秀子
 私共は平成3年より不妊専門クリニックとして様々な不妊症の方々と接して参りました。私自身も不妊症治療により出産してきたこともあり、患者さん達の目線で治療を行ってきました。私共の目指す不妊治療は「出来るだけ自然に近い治療で子供を授かる事」です。
 当院では最新の機器と技術をもって高度生殖医療を必要とする方には最高級の治療を行うことに尽力をしている一方、そのような治療が必要でない方には出来るだけストレスがなく、「治療をしている」という意識を持って頂かないような診療を目指しています。
 不妊治療というと「つらく耐え難い」というイメージを持たれる方が多いですけれど、その心の持ちようが不妊の原因になることが多いのは意外と知られておりません。まずはその人の心の持ち方や考え方、生活習慣などを聞き、その人だけのオーダーメイドな治療の提案をして参ります。その時にもストレスがかからないような工夫をしております。  当院の待合室に大きなポスターがございます。今までの妊娠した患者さんがどのような治療で妊娠したのかを一目でご理解頂けるものです。「田村秀子に会っただけで妊娠した」という項目があるのですが、他の項目と共にこの項目が増えてくることが私共の誇りです。
 最先端の不妊治療についてもお話しましょう。不妊治療はこの10年の間に飛躍的な進歩を遂げました。体外受精や顕微授精などの技術により今までに子供が出来なかった人にも授かるチャンスが出来てきました。しかし技術が先に進歩して心の部分がないがしろにされやすいのも事実です。不妊専門をうたう以上、技術が優れているのは当然です。そんな当たり前のことではなく、いかに心の部分のケアをいかに充実した上で最新の治療を行うのか、この部分に私共は注目しています。技術のバックアップがあるからこそ、またそれに自信があるからこそ、それを最大限にいかすための体と心のバランス作りを大切にしたいと思っております。
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PCO(多嚢胞性卵巣症候群)について教えてください

  • 2015年07月26日 |
  • Q&A |

こんにちは。Web担当の原です。

 

今回は少し長いご質問になりますが、PCO(多嚢胞性卵巣症候群)に関心がある方にとっては、胸のつかえが取れるかもしれないとの期待を込めてご紹介しようと思います。

 

少しでも疑問が解消されますように。

 

 

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【Q】
田村秀子先生、初めまして。
関東在住の32歳です。
昨年6月に部分胞状奇胎で流産し、今月から都内の不妊治療院に通い始めたばかりです。毎回担当医が違ったり、混みあっていてバタバタしていて質問しづらいため、恐れ入りますがいくつか教えてください。
先日、生理周期12日目でタイミングを見てもらったら、小さい卵胞がたくさんあって、その前にやってあった負荷テストの結果からも、PCOだと言われました。
本を読んでみたところ、PCOの症状の特徴として無月経や生理不順とありました。
ところが、私の場合、12歳の初潮から流産するまでは必ず30日ほどで生理がきていて、一度も狂ったことがありませんでした。昨年の流産以降、周期が28日から35日と乱れるようになりましたが、体温はほぼ毎周期二層性になっていますし、過去に何度か受けた卵胞チェックのときはいつもちゃんと大きいのがひとつ育っていました。(最近になってクロミッドを飲んだ周期は3つのこともありました)

 

質問1)生理がちゃんと来るのにPCOということもあるのですか?
質問2)流産などをきっかけにPCOになることもあるのですか?
質問3)数日前の診察では「今周期は排卵しなくて、生理もこないだろう」と言われましたが、おとといくらいから排卵痛があり、今朝は排卵前かのように体温がガクンと下がりました。

ホルモンの気分が変わって排卵することにした!なんてラッキーなことは考えられますか??

その場合、もしその排卵で受精してもたくさん出来ていたうちの一つだから卵の質が悪くて流産の可能性が高いってこと、ありますか?

 

以上、お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願いいたします。

【A】
ご質問に順番にお答えしますね。
1)PCOの方で正常周期の方はそう多くはありませんが、いらっしゃいますよ。まあPCOとしては軽い軽い、ってとこでしょうね。

筋金入りのPCOは打っても打っても排卵せず、やっと排卵してくると思ったら、べらぼうに沢山卵ができて、卵巣過剰刺激症候群になり、おなかがパンパンに膨れる、という方ですから。

まあ貴女は本当に軽い軽いPCOなのでしょう。
2)PCOの方はストレスに弱い方が多いですから、流産などは生理周期を乱すには格好のストレスといえるでしょう。

ただし新たにPCOになるというより、隠れていたものがあらわになったという形でしょうね。

 

3)”今回は排卵しないよ”ってお話しすると、そこから気が抜けちゃうのか、あれ?!ってな感じで排卵が起こる場合はよく遭遇します。

貴女もそのタイプだったのかもしれませんね。

 

だとしたらおっしゃってるような危惧を抱かず、”やった〜〜!!私の卵巣ってやっぱ上等じゃ〜ン!”と思ってくださいな。

乱暴な言い方のようですが、流産であっても妊娠には違いありません。流産する場合でも治療しながらの流産なら、なんでそうなったかいろいろと原因が搾られてくることも多いですからね。

転ぶのを治療としてみてるのだから、足がもつれたからか、よそ見してたからか、分かるってわけですよ。
だからあまり怖がらないで、どうあろうと排卵=卵巣元気=私ハッピーと解釈しておくのがいいと思いますよ。

 

 

ミクロの世界のことをアアだコウだとマイナス方向に詮索してると、卵巣がおバカになりますからね。
あなたの卵巣をいじめず、たとえ胞状奇胎であっても妊娠には違いないのですから、ど〜〜んと胸を張って妊娠できる身体に自信を持ってくださいな。

 

 

 

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