
質の良い卵をつくるためにできることとは?
- 2016年06月06日 |
- Q&A |
こんにちは。Web担当の原です。
不妊治療されている患者さんの多くは、“どうしたら、質の良い卵をつくれるのだろう?”という疑問をお持ちなのではないでしょうか。
今回は、そのような気持ちを代弁してくれるご質問を紹介します。
【Q】
精子の単位ですが、1億2500万です。(ただし、量は0.5mlしかありません)。
いつも量が少ないですが、やはり病気でしょうか?運動率もよくないです。
実は、1回目のAIHでは、判定日(14日目)にくっきり陽性が出ましたが、AIHする日にはHCG5000とその6日後HCG3000注射があったので、何とも言えないと先生から言われました。その3日後、尿検査で弱弱陽性になり、この日に血液されました(HCG=5)。それからの2日目に生理となりました。
2回目のAIHでは、AIHの日にHCG10000のみの注射で、11日目血液検査(HCG=13)の結果で、それから6日後生理となりました。
3回目のAIHでは、何も検査していなくて、高温16日目に生理がきました。
化学流産なのか注射の残りなのか、まったくわかりません。いったい何が原因で妊娠できないこともわからないまま、とても悩んでいます。
先生のご返事を見て、もうちょっとAIHでがんばりたいと思いますが、気をつけることはなんでしょうか?質のいい卵を作る方法があるでしょうか?
(現在クロミッド1錠+HMG75一回の方法です)
よろしくお願いします。
【A】
精液量が0.5mlしかないのは(プレッシャーなどが原因で)十分に勃起せずに射精されているのか、あるいは不完全逆行性射精かだと思いますが、前者のほうが確率は高いです。
何が原因で妊娠しないか、なんて、妊娠された方でも何が悪くて妊娠せず何がよくなって妊娠したか分からないことが殆どですよ。
ですから”何が原因で妊娠しないんだろう”と思い悩んだって決して答えは出ないものだろうと思うのです。
なぜなら精子が少ない人でも体外受精・顕微授精をしても妊娠しないことの方がまだ残念ながら多いのですから、原因は1つとは限らないわけです。
さらにいうなら、ARTを必要としないのにもかかわらず妊娠しない人も沢山いるのです。
貴女のご主人の精子もデータだけから言えばARTが絶対に必要な状態とはいえないですからね。
古今東西を問わず言われているのは”忘れた頃に妊娠する”、です。
つまり妊娠したい・妊娠したい、と強く思い悩んでいる間は過剰期待・過剰不安・ストレスがかかり、卵の質が悪くなるのです。
ですから質のよい卵を作る方法は、貴女が心に”ゆとり”を持つことです。
貴女はまだ29才ととても若いのだから何でもできるのです。いっぱい時間があるのです。
だから”今でなくてもいい。後10年位の間に一人か二人できればいいわ。”くらいに思えるゆとりがあれば、あなたの卵巣はいい卵を作ってくれると思いますよ。
もちろん注射や薬でホルモンバランスを整えていくこともできます。
そのためにはクロミッド1錠+HMG75一回なんてなまっちょろい事はしないですよ。
がんがん注射をするものです。
ですから貴女はたかだかAIHを3回やっただけなのだから行き詰っているのでもなんでもなく、まだまだこれからARTなんて段階じゃなくいっぱいやってみれることがあると思うのです。
AIHの後に妊娠反応が出たことだって細かいことにとらわれず、”着床しかけたから妊娠反応がでたと信じてがんばろうっと。”、でいいのじゃないでしょうか。
とにかく質のよい卵を作るためにはプラス思考が絶対に必要です。
しょうもないこと考えてる自分に気付いたら”あ、いけない、いけない。もっと楽しいこと考えよ。”、と頭をポンポンとたたいておいてくださいな。
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